今のところ、MobileMeから機能を削ぎ落してコンパクトに見えるiCloudだけど、これからどうなって行くのかな…。
フォトストリームは写真をデバイス間で共有するサービス。AirPlayなど、最近のAppleのアプライアンスに対するアプローチを考えると、直接WiFi付きカメラからiCloudにアップロードできるように持ちかけて行くかも知れない。いつかはEye-Fiから直接的にフォトストリームに送れるようになったりもするだろうか。ただ、MobileMe Galleryや他の写真共有サイトで提供されているような部分の機能が落ちてしまっているのが気になる。選択されたファイルだけを他者と共有するためのサブストリームみたいなものを作れたら便利だと思うのだけど。
iTunes in the Cloudも期待されている機能かも知れないけど、Flashメモリがある程度まで大きくなると、案外そんなに依存することはないのかも知れないな、と思う。著作権後進国の日本にいるせいで、そう感じるのかも知れないけれど!(ジョブスさんの伝記ぐらいiBooksで出してやれよ!と思うけどなぁ…)でも出先で音楽やビデオを細い回線で落としてまで再生する頻度はどの程度のものかなー?と考えると、やはりそんなには使わない気がする。
対して、Documents in the Cloudは今のところApple製品の幾つかをサポートするだけではあるけど、これから重要な仕掛けになって行くのかも。アプリケーションによるデータのカプセル化を押し進めることによって、緩やかにユーザを囲い込もうとしているのかも知れないな。全く不可能ということにはならないだろうけど、PCのようなファイル指向のデータ管理を遠ざけていく方向にあるのであれば、ユーザをiCloudに留める力にはなり得る。
総じてiCloudは重要な機能を満たしているように見えるんだけど、でもどこか物足りない感じはする。既存サービスと無駄に競うより、最低限でiOSデバイスの販売促進に効果のあるところに集中しているということなんだろうけど…。