とてもコンパクトな作りで、iOSアプリを使えば設定はとても簡単にできる。が、少しはまって開発者の方にサポートをいただいたので少しメモを残しておこう。
問題となったのは、1台のIRKitを複数のiPhoneで共有できないという現象。Wiresharkで見てみたら、何やらリモコンを使うたびに外に接続しにいっていた(WLANの通信に失敗してインターネット経由での動作を試みようとしている?)。どうもWLAN内でのbonjourに失敗しているらしいということだったので調べてみたところ、Buffaloのルーター(WZR-HP-G301NH)にあるマルチキャスト制御機能の「Snooping機能」が怪しいことが分かった。
マルチキャストSnooping(スヌーピング)機能は、IGMPなどのマルチキャスト管理パケットを監視し、 不必要な無線ポートへのマルチキャストの転送を抑制することができる機能です。
これが通信の邪魔をしてくれていたらしく、このSnooping機能を無効(チェックを外す)ことで複数のiPhoneからIRKitを共有することができるようになった。また毎度外に接続しにいっていた動作が抑制され、IRKitの反応時間も若干改善したように思う。IRKitの挙動が極端に遅かったりする場合は、WLAN内の通信に失敗してないか確認してみるといいかも知れない。
ついでに、このSnooping機能はIP Camera (Tenvis JPT3815)のWiFi接続が度々調子悪くなる件とも関係があったようで、無効にして以来すこぶる調子がいい。逆になぜか有線が調子悪くなってしまったのは謎だけど…。
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IRKitの使い勝手について言うと、標準のIRKitシンプルリモコンではやや物足りなく、自前でアプリを作るか、リモコンNKが欲しいところ。また日常的に使うとなると、iPhoneのパスワードロックを解除→アプリを選択→ボタン操作、という手間が惜しく、普通の物理リモコンに手が伸びてしまうのも事実。
どちらかというと、インターネットを使った室外からの操作にこそ存在価値があるように思った。IP Cameraと組み合わせれば安価にホームオートメーション風なことができるので楽しい。また様子をみながら買い増ししようかと思っている。